生い立ちと詐欺の数々

嘘と詐欺を考える

フランク・アバグネイルとは何者だったのか

実在の人物が起こした詐欺事件が物語のベースとなっている。その犯人を追いかけるためにFBIも躍起になって捜査をしても中々犯人は浮上しませんでした。国を股にかけてあちこちで犯罪を犯している等、見当がつくはずがない。ただ実際にアメリカだけでなく、EUなどの地域においても国を超えての犯罪に興じていたというのは大した行動力だ。それだけ生きるのに精一杯だったともいえますが、本来持っている才能を最初は有効に利用できなかった人の典型的な例としても挙げられます。

そもそも『フランク・アバグネイル』なる人物は、どうして詐欺事件をすることになったのか。また彼が世界を舞台に騙し騙しの果て、やがては自身の身分すらまるでガラスの仮面を身につけるような演技派ぶりによって、大勢の人を騙していった。その始まりは何処からか、そこから紐解いていこう。

最初の詐欺は

フランク・アバグネイルが最初に詐欺事件をし始めたのは、彼がまだ10代半ば頃からと言われている。その被害者は何と父親だった、デート費用欲しさに、父親からアルバイトに通勤するためのバイクに入れるガソリン代をカードで購入するように言われていた。それを用いてガソリンスタンドでタイヤやバッテリーなどの自動車関係の物品を購入した後、その後返品して現金してに変えていたというのだ。まだ10代でここまでの事をしていたのも驚きますが、こんなものは序の口だったのです。

その後劇中でも語られているように16歳の時に両親の離婚をきっかけに家を飛び出し、1人で生きていくことを決意した。またその頃には小切手を利用した『銀行詐欺』なども行っており、身分証明書の偽造や小切手の複製作成といった手段を身につけていたという。子供一人が生きていくためには仕方がないと語る人はいないでしょう、10代から既に人を騙すプロとして活動していたのだ。筋金入りの悪党と言えるでしょう。

次第にその行動はエスカレートしていき、小切手詐欺を行っていくために自身の素性すら偽装していた。

これまでつき続けていた嘘

フランク・アバグネイルが犯行発覚から逮捕されるまで、欺き続けてきた身分は計8つ、そして偽名も同等数以上はあったと言われている。代表的なものとしては以下の様な職業だ。

  • 航空機パイロット:推定16歳から18歳まで
  • 教員助手:19歳から1年間
  • 小児科医:およそ11ヶ月
  • 弁護士:8ヶ月

これらに扮するだけでも大したものだが、しかも質が悪いのは身分証明書などの法的な書類すら作成して見事に身分を祀り上げてしまったのです。それによって飛行機をタダで乗って移動するなどの悪行を繰り返していましたが、これらの身分に扮している際に立場が本物かどうか疑われる場面にも何度となく遭遇している。

バレそうになった瞬間

航空機パイロット

26カ国以上も訪れている中で、あらゆる面で生活に不自由しない裕福な暮らしを送っていた。けれど飛行機に乗っている際には実際に操縦をさせられそうになることもあったという。それでもその場しのぎで取り繕い、自分で操縦することはしなかった。その時の乗客140名の命と自身の身の安全を憂慮してのことだった。

教員助手

高学歴の証としてコロンビア大学を卒業後、偽名を用いて教員助手として1年間社会学を専攻・指導する。身辺が危うくなってきたことから、一身上の都合により大学を去る。

小児科医

初期はジョージア州の病院の小児科の研修生として就職するも、1年後に逮捕される危険性が出たために離職する。その後に移り住んだ街でのアパートで知り合った本物の医師による紹介で、研修医の指導者として就職する。

ただ酸素欠乏の瀕死の幼児が搬送された際、ブルーベビーの通称で知られる『メトヘモグロビン血症』を知らなかったためバレそうになる。ただ生死の境界と直面する機会もある病院で自分の無力さで患者を殺す訳にはいかないとして、病院を去った。

弁護士

副操縦士としての顔を持っている時、ハーバード大学法学部卒として身分を偽っていた際にルイジアナ州の司法試験に合格して弁護士の資格を獲得、後にルイジアナ州司法長官の事務所にて職を得た。けれどハーバード大学卒と言っていたため、同僚で本物の卒業生がいたために度々ハーバード大学について質問をしてきた。在籍したことがないため答えられず、そこからなにかおかしいと感じ取った同僚がが経歴を調査している事を知って辞職する。

完璧に振る舞えなかった

フランク・アバグネイルがこれまで語った身分詐称については、高学歴であればあるほど人を騙しやすいという結論からだった。ただ本当に弁護士としての資格を取得している点については、素直に凄い。身分が偽造された書類を受け取っていた司法機関には疑問を抱かざるをえないが。

けれど彼には1つ欠点があった、それは『本物になりきる事が出来なかった』という点だ。パイロットとして、医師として、そして弁護士として活動していても結局無知な子供だという部分が露呈してしまったのです。ただ身分が良いから騙しやすいからとしているが、本物はそうした経歴を作り出すために知識や情報を獲得しているものだが、それを怠っていたからこそ転々とした生活を余儀なくされていた。

詐欺ではありません

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